第30回日本意識障害学会 会長
岩渕 聡
東邦大学医療センター大橋病院 脳神経外科
このたび、2022年7月29日(金)・30日(土)に、第30回日本意識障害学会を主催させていただきます。歴史ある本学会をお世話させていただきますこと教室員一同、大変光栄に存じます。
本学会は、これまで一貫して意識障害の病態、治療、ケア、社会的問題などについて様々な職種やご家族が一同に会して議論してきた貴重なそして稀少な学会です。そこで第30回という節目を迎える本会では、テーマを「多職種による意識障害へのアプローチ」とさせていただきました。今回、副会長には筑波大学の日高紀久江先生にご就任いただき、学会2日目に第49回日本脳神経看護研究学会の同時開催を予定しています。現在合同シンポジウムを企画しており、看護師の皆様にも充実した内容になるように準備を進めています。
遷延性意識障害者に対する支援についても、様々な方面からのアプローチを取り上げたいと思います。今回、日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニックの菊谷武先生にご尽力いただき、障害歯科を専門とする歯科分野の先生方に遷延性意識障害者に対しての口腔機能改善や地域での連携の取り組みなどについて紹介していただきます。また、ご家族の要望の強いリハビリテーションについての制度構築に向けて、指南役に鈴木康裕前厚生労働省技監をお招きしたシンポジウムも企画しています。さらに、世界にも目を向けて、今回、国際医療福祉大学の永山正雄先生にもお力添えを賜り、海外招聘講演による「International Session」を予定しています。
意識障害者に携わる医療従事者やご家族にとって実りあるプログラムにしたいと考えておりますので、たくさんの演題応募をお待ちしています。引き続きご指導、ご支援賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。